シニア健康情報

シニアの筋トレのメリット

お花見を兼ねてウォーキングをするのに最適の時季となりました。
手軽にできる健康法としてウォーキングを実施されている方も多いかと思いますが、実はウォーキングだけでは「筋力向上」は望めません。
なぜ効果が得られないのか、そしてなぜシニア世代にこそ筋トレが重要なのかを解説していきます。




|ウォーキングだけでは筋力は向上しない!?

もともと年齢を重ねるにつれて筋肉量や筋力が減少します。
新型コロナウィルスの影響による外出自粛で身体活動量が減少し、そのスピードに拍車が掛かっています。
よく「ウォーキングをしているから大丈夫」と言われる方も多いのですが、筋肉量の減少や筋力の低下はウォーキングでは防げません。
ウォーキングの効果は心肺機能向上と血液循環促進のため、筋肉への刺激はあまり期待できません。つまりウォーキングだけで筋肉量や筋力を維持することは難しいのです。

しかし、先に述べたようにウォーキングを行うことにより、循環器系の機能維持向上の効果があります。
さらには、外を歩く事で気分転換になるなどのストレス解消にも効果が期待できます。そのため、シニア世代にはウォーキングと合わせて筋力トレーニングを行うことが健康寿命延伸のカギとなるのです。



|シニア世代の筋トレの効果とは

シニア世代が筋力トレーニングを行うことの効果は、以下の5つです。

■シニアの筋トレ効果
・ADLの向上
・転倒、骨折リスク削減
・骨粗しょう症予防
・QOL向上

下半身の筋力トレーニングを行うことにより「立つ」「座る」などの日常生活動作(ADL)で使う筋肉を鍛えることができるため、動作が楽になります。
また、関節周囲の筋力強化を行うことで痛みの予防や改善に役立つ他、転倒(骨折)のリスクを減らすことも期待できます。
そして、筋力トレーニングを行うと、骨にある程度のストレスが掛かり、そのストレスに耐えることで骨も強くなります。
以上のことから、筋力トレーニングはシニアのQOLを維持するためにかかせないものなのといえます。
高齢者に必要なQOLとは?



|うつ・認知症予防にも筋力トレ!?




運動をすることで記憶を司る「海馬」に刺激が加わり、脳機能の維持及び向上をもたらすことが判っています。
近年では、低強度の運動でも認知機能が高まることがわかり、中強度から高強度の運動でもインターバルを用いることで、脳機能が向上することも明らかになりました。
参考:hyodoとsoyaら、neurobiol aging,2012


尚、筋力トレーニングがうつ病や抑うつを軽減させるのに効果的という研究も実施されており、筋力トレーニングは身体機能の向上だけでなく、心理的機能にも効果が期待できます。
参考: “うつ病の発症予防に「筋トレ」が効く!?リスボン大の調査研究より” ダイヤモンドオンライン,2020-09-30,(参照2021-03-27)





|自宅でできる簡単筋トレ



長引く自粛要請による‘おこもり生活’でストレスを感じた方や、なんだか気分が沈んだ方などもおられたのではないでしょうか?
「運動」というと「しっかりと時間をかけてやらなくてはならない」というイメージがあるかもしれませんが、まずは短時間でも体にきっかけを促してあげることだけでも効果的です。

時間や場所、服装などを気にすることなくできる、自分の体重を利用して行う「自重トレーニング」は、いつでも自宅で簡単に実施することができます。

【簡単ながら自体重トレーニング】
■椅子の立ち座り
椅子から立ち上がる時や、イスに座る時にゆっくり時間をかけてみましょう。
この椅子の立ち座り動作はすなわち「スクワット」です。ゆっくりと行うことで、特別な機械などがなくても効果的に下半身全体を鍛えることができます。

■背伸び運動
手を洗った後などに、洗面台でかかとの上げ下げを実施してみましょう。
この背伸び運動は、ふくらはぎの筋肉に刺激が加わり筋力アップだけでなく、冷え性やむくみの予防にも効果が期待できます。

■上体起こし
椅子の背もたれにもたれかかった状態から、上体を起こしてみましょう。
この背もたれから上体を起こす動作はすなわち「腹筋」です。体を起こす際に、お腹に力が入っていることを意識することで鍛えたい筋肉への刺激が高まります。



|まとめ

いつまでも自分らしく生活を楽しむためにはウォーキングだけではなく、筋力トレーニングが重要となります。
過激な運動はストレスをうみ逆効果となりますが、ウォーキングのような軽度な運動と、筋力トレーニングなどの中強度の運動を組み合わせることによって生活習慣病や、QOLの向上さらには認知機能向上の効果が期待できます。
無理なく続けられる自分なりの運動習慣を見つけ、健康に過ごせる時間(健康寿命)を伸ばしていきましょう。