シニア健康情報

シニアにおすすめの自体重運動

|ウォーキングの効果


最近の国民体力測定で、高齢者の体力が向上しているとスポーツ庁が発表しています。
様々なメディアで運動の必要性を謳っている事も影響していると思いますが、高齢者がご自身の健康に注意を払い、積極的に運動習慣を付けていただく姿勢は嬉しく思います。
 ただ、一方で介護認定者の数も増えており、体力が向上している方との「二極化」が進んでいるように思います。高齢者の方に「どんな運動を行っていますか?」と伺うと、「歩いている」との答えが圧倒的に多いのが現状です。

●歩く事による効果
①心肺機能の向上
②高血圧の改善
③糖尿病の改善
④肥満解消等

 


歩く事により得られる効果は様々で、外に出て外気に触れたり季節を感じたりする事で脳の活性化も期待できる非常に優れた運動だと言えます。
歩数計やスマートフォン等で日々の歩数を記録する事や、ご夫婦やお友達同士で会話を楽しみながらのウォーキングも非常に有効です。
しかし「今まで60分~90分歩けていたのに、最近は途中で膝や腰が痛くなり、今までのように歩く事ができなくなった。」そんな経験はないでしょうか?また、ご自身の周りでそのような事を言われる事なないでしょうか?ここに運動の落とし穴があるのです。

 

|ウォーキングは体に良いが筋肉はつかない!?


筋力トレーニングを行うと筋肉が増える、運動しなければ筋肉が痩せ衰える。このような事を聞いた事はあるかと思いますが、もう少し筋肉について深掘りをしてみましょう。
筋肉は細かい繊維が束になって出来ています。この繊維を「筋繊維」と呼びます。筋繊維には2種類あります。50m走の時のような瞬発力を必要とする時に使う「速筋繊維」とウォーキング等の適度な運動を続ける時に使う「遅筋繊維」があります。実は年齢と共に最初に衰え始めるのが速筋繊維なのです。素早い動きが苦手になるのもこのためです。

結論から言えば、歩くだけでは筋肉は鍛えられません。
ウォーキングを行う時でも、一歩着地をする度に足首には体重の約1.2倍の重さが掛かります。筋力が低下してしまうと、足首や膝に大きな負担が掛かり、今までのようにウォーキングを楽しむ事が出来なくなる可能性があります。
階段や坂道を使う場合は効果が期待できますが、平地を普通に歩くだけでは太ももの前側の筋肉は、その方が出せる最大の力の10%も使っていないのです。筋肉を強くするためにはもっと筋肉に負荷を掛けなければなりません。高齢者にこそ「筋力トレーニング」が必要なのです。


 

|自宅でできる筋力トレーニング


フィットネスクラブにあるようなトレーニングマシンを使ってのトレーニングはなかなか取り組みにくいと感じる方も多くいます。そこで、マシンを使わずにご自宅で簡単にできる、ご自身の体重を使った筋力トレーニング方法をご紹介します。

皆さんよくご存じの『スクワット』です。
わずかなスペースがあればどなたにでも出来ますし、もし不安があるようであれば椅子の背もたれ等を利用していただくと良いでしょう。ただ、マシンに座って姿勢が安定し、動作の起動も安定している状態とは違い、少しの軸のブレ等が慢性的な痛みに繋がる可能性も高いので、正しい姿勢で行う必要があります。

●自体重の筋力トレーニングを行う際の注意点
①膝がつま先より前に出ない
②つま先と膝の向きが同じ


|効果的に筋肉を強化するスロートレーニング

筋肉を強くするためには「できるだけ筋肉を疲れさせる」事、つまり負荷をかけることが大切です。関節を痛めるリスクを低くし、効果的に筋肉に負荷をかけることに最適なトレーニングが「スロートレーニング」です。

●スロートレーニングのやり方
①1秒間1カウントで動きます。
②「1,2,3」でしゃがみ、「4,5,6」で立ち上がります。
③1セット5~8回×3セット行ってみましょう。
④セット間の休憩(インターバル)は30秒~60秒
※トレーニングの前後には準備体操や整理体操も忘れずに行いましょう。


高齢者が筋力トレーニングを行うと、ケガをすると思われている方も多いと思いますが、ウォーキング等の手軽に行える運動でも、やり方を間違えるとケガに繋がります。
筋肉は何歳からでも鍛えることが可能です。軽度な動作でも筋肉に効いてきていることを感じながら行うことで筋肉が刺激され効果が高まります。少しずつでも構いませんので、始めてみてください。