シニア健康情報

春の感染症予防 ~まだまだ要注意~

●感染症について
昭和大学病院 感染症内科 特任教授の二木芳人先生(医学博士)によると、『インフルエンザや今はコロナウィルス等、冬に感染するイメージのある【感染症】ですが、暖かくなってくるこの時季から猛威を振るう感染症もあります!』との事です。

そもそも感染症とは?!
 1.ウィルスや細菌が体内に侵入する。
 2.ウィルスや細菌が体内で増殖し炎症を起こす。
 3.感染症を発症。(風邪も感染症の一つ)


●春に気を付けたい感染症

(1)溶連菌感染症
・元々5歳以下の子供に多いが、大人も結構罹っている。
・溶連菌が喉の扁桃腺に付着し、喉の腫れや痛み、38℃以上の高熱等の症状を引き起こす。
・冬と春がピーク。
・大人が罹る原因の多くは子供からの感染。
・飛沫及び接触感染。

疲れていたり、無理をしたりすると免疫力が低下し、罹りやすくなってしまいます。正しく対処しないと肺炎や腎炎等の合併症を起こしてしまいます。
ごくごく稀に溶連菌が何らかの原因で変異し凶悪化します。細胞壊死や皮下出血などの症状が出る【劇症型溶連菌感染症】になる場合もあります。

            
(2)ロタウィルス
・最初はだるさがあって、熱が39℃くらい。
・起き上がる事も出来ないくらいのふらつきと気持ち悪さ。
・強烈な吐き気
            
症状はノロウィルスとほぼ同じだが、ウィルスの量が違う。(感染者の便1gあたり1,000億~1兆個でノロウィルスの約100万倍)感染力が強く、約10個のウィルスで感染。


※春に起こる感染性胃腸炎の約半数はロタウィルス(毎年4月~5月がピーク)
※経口感染(手や食べ物が口を介して体内に侵入)
※一番不潔になりやすいのがトイレ:便器の蓋から家族に感染するケースが多い。
※ロタウィルスはアルコールに耐性があるので、家庭で使う【漂白剤】を薄めて拭くと効果的。


(3)マダニが運ぶ感染症
・ダニは日本中に存在するが、私達に害を及ぼすウィルスを持っていないマダニの方が圧倒的に多い。
・ウィルスを感染させるマダニは西日本に多かったが、温暖化の影響で北上している。
              
2013年3月13日現在 8名の感染(中国地方から西のみ)。2020年1月29日現在498名の感染(東京都でも発症)
山から動物が下りてくる事が要因。これからの時季、登山等は要注意で、肌を露出しない、虫よけスプレーも効果的です。

SFTS(重症熱性血小板減少症)を近年医学界が注目しています。
・マダニに咬まれる事で感染、発熱、下痢、嘔吐、内出血。
・意識障害や言語障害を起こして最悪の場合死に至ります。




●感染症予防

インフルエンザやコロナウィルスに限らず、感染症予防の為に欠かせないのが、【手洗い】【うがい】【マスク】です。
今回のコロナウィルスの思わぬ影響が出ています。2019年のインフルエンザ罹患者数は1月~2月に急増しましたが、2020年の1月~2月は1/3程度に抑えられています。
これは、コロナ予防の為に手洗い等をマメに行うようになったからと考えられます。


●手洗いのポイント
昭和大学病院感染症内科 准教授 時松一成先生:医学博士

1.指輪や時計を外す(隙間にウィルスが入り込んでいる)
2.30秒かけてしっかりと洗う
3.水分を拭き取りしっかり乾かす(水分が残っているとウィルスが付着)


<手洗いの手順>

1.水で濡らした手に石鹸を着けて泡立て、手の平・甲を洗う。
2.指先、爪の間を手の平でこする。
3.指を組むようにして指の間をこする。
4.親指を反対側の手で握り、捻じるようにする。
5.手首を洗う。
6.石鹸を水でよく洗い流し、水分を拭きとり乾かす。




●加湿器を使う時の注意点

花粉症も含め、感染症予防の為に加湿器を使う人も多いと思いますが、タンク内の清掃をきちんと行わないと、【レジオネラ菌】が発生する可能性があります。レジオネラ菌に感染すると、重篤な肺炎を引き起こし、正しく治療しなければ70%以上の死亡率も報告されています。

タンクの水のつぎ足しは厳禁です。毎回タンクの中を清掃し、乾燥させて下さい。ヌルヌルしている所にレジオネラ菌が住みつきます。タンク内で菌が増殖すると水の粒子と共に舞い上がる菌を吸い込み感染してしまいます。