シニア健康情報

『デブ味覚』について


和食(特に関西)にはよく使われる‘出汁(だし)’ですが、これを飲んだ時に『味が薄い』と感じる人は太りやすいというデータがあります。
今まで100万人以上の肥満患者を診察してきた、工藤内科 糖尿病内科の工藤隆文先生によると、出汁の『うま味』を感じにくくなっている状態と言えます。



●味を感じる『味蕾(みらい)』

人間は、舌にある『味蕾(みらい)』によって基本的に5つの味を感じます。
うま味は昆布やトマトに多く含まれる植物性のうま味『グルタミン酸』とカツオや肉に多く含まれる動物性のうま味『イノシン酸』の2種類があります。

うま味に対して鈍感な人は『甘味』や『塩味』に頼る事になります。バランスが取れていると脳は満足します。




●『デブ味覚』が太る原因

塩分の摂取過剰
・食欲を増進させ、味覚を鈍らせる為、脳まで味が届きづらくなり、少量食べても脳が満足しなくなります。
・脳を満足させる為、甘味(糖質)を摂りすぎる事になります。

※結果塩分や糖分を摂りすぎると塩味、甘味の感覚が衰え、さらに過食になる。
デブ味覚スパイラルが起こり、生活習慣病のリスクも上がります。
 

上のグラフにもあるように、塩分摂取の多い人程BMIが高い事が判っています。

【うま味が衰える原因】
①味が付いていても追加で味付けをする。
②市販のお弁当ばかり食べる。(塩分過多)
③食後すぐにでも甘い物を食べたくなる。
④よく「ながら食い」をする。
⑤添付しているタレは最後まで使い切る。
⑥お腹が空かなくても決まった時間に食べる。


●第6番目の味覚【脂肪味】
デブ味覚の人はうま味だけではなく、『脂肪の味』にも鈍感になってしまいます。
東京歯科大学 口腔科学研究センター准教授安松啓子先生によると、『脂肪味』に鈍感になると、脂肪を食べても消化の準備が始まらない為、満腹になるまでたくさん食べてしまい、摂取カロリーが増える事になります。

かたやま内科クリニック院長で医学博士の片山隆司先生によると、『トンカツの脂身が好きな人は脂肪味に鈍感になります。(脂肪依存になりやすい)
脂肪を摂取し過ぎると、脂肪味が鈍感になり、大量に脂肪を摂取しなければ満足出来なくなってしまいます。脂肪を摂取すると、脳では快楽物質が分泌され、心地良さを覚え、依存してしまうようになります。

大量の脂肪を摂取する事で、脂質異常から動脈硬化へと進み、内蔵脂肪が溜まるとインスリンの分泌が低下し、糖尿病にもなりやすくなります。改善策としては一番感覚が敏感な朝に出汁を飲む習慣を付けるだけで、早ければ10日くらいで効果が現れます。